こんにちは、D課長です!
今回は、第1章「PDCAが回らない6つの理由」の 『「計画」がなくてもとりあえず動くから』 について解説していきます!それではどうぞ!
この記事は、次のような人におすすめです!
・計画は作り込まなくてもよいと思っている
・収益を上げるビジネスモデルが確立されている
1 自分では気づかない大きな過ち
組織の中には、計画の作り込みを行わないことに対して、「そこまで計画を作り込む必要性がない」と考えているという見解が存在することがあります。
しかし、問題はそれを公に主張しているのではなく、潜在的にそのような思考になっている可能性がある点です。
実際に、PDCAサイクルを回したいと意欲的に相談に来る企業でさえ、このような状況に陥っていることがあります。
PDCAを回すためには、計画の作り込みが不可欠なステップですが、潜在的にそのステップが必要ないと考えていると、PDCAを回すことができません。
興味深いことに、このようなケースに該当する企業は、一般的に名の通った企業が多いことが挙げられます。東証一部上場企業も例外ではありません。
実際に、この点にPDCAを回すヒントが隠されているのです。
2 大企業ほど注意が必要
東証一部上場レベルの企業は、通常、収益を上げるビジネスモデルを確立し、企業としての歴史から過去の実績に基づいた一定の「固い見込み」を持っています。
そのような企業で既存事業に携わっている場合、来期の実績予測は今期の実績の約80%程度(業種によっては90%くらい)が読める環境にあるかもしれません。
したがって、高い目標を立てない限り、達成すべき目標はわずか10~20%だけで十分と考えることができます。
このような状況では、計画を詳細に立てることが疎かになるのは自然な流れと言えるでしょう。
3 実績がないからこそ「計画」を作り込む
ベンチャー企業の場合は、起業して間もないため必死に計画を作り込むでしょう。
なぜなら、自らの投資した資金を回収したいと考えており、また目標に対して実績が皆無なためです。
実際、どんな企業でも計画をしっかりと立てることが重要ですが、それが容易なことではありません。
もし、前年実績の80~90%が読めるようなビジネスモデルが確立している安定した会社にいる場合は、計画の作り込みが甘くなっている可能性が高いことに気づく必要があります。
4 まとめ
以上、「PDCAが回らない6つの理由」の 『「計画」がなくてもとりあえず動くから』についての解説でした!
それでは今回の内容を振り返ります。
[まとめ]
- ビジネスモデルが確立されていると計画の作り込みが甘くなる
- あと少し頑張れば達成するというような状況下では、計画は作り込まれない
次回は、『「目的」を見失ってしまったから』についてお伝えしていきます。
2012年の「これだけ!PDCA」(すばる舎リンケージ)を皮切りに、2014年「PDCAが面白いほどできる本」(KADOKAWA)、2016年「PDCAの教科書」(マイナビ)、2017年「マンガでやさしくわかるPDCA」(日本能率協会マネジメントセンター)、2018年はPDCAをテーマとした5冊目の本として「最強のPDCA」(ナツメ社)を出版。
「PDCAを回せる組織はすべからく成長できる」という持論のもとに作り上げた『PDCA浸透プログラム』は、「PDCAを回せない」個々の企業がそれぞれ抱えている問題の本質に正確に切り込んでいくプロセスを特長としており、企業規模、業種業態を問わず、様々な企業に採用されている。