こんにちは、D課長です!
前回までは、「これだけ!PDCA」のポイントを解説してきました。
本コラムからは、こちらも人気の書籍「[ポイント図解]PDCAが面白いほどできる本」について要点を解説していきます。
この記事は、次のような人におすすめです!
・PDCAに取り組んでいるけど成果が出ない
・PDCAが回らないのはなぜか知りたい
このコラムでは、第1章「PDCAが回らない6つの理由」の 『そもそも計画ができていないから』 について解説していきます!それではどうぞ!
目次
1 当たり前のことができていない
PDCAは、計画(P)→実行(D)→評価(C)→改善(A)を繰り返すことで、目標を達成するためのサイクルです。しかし、多くの人がPDCAをうまく回すことができずに悩んでいます。
その原因の1つは、当たり前のことをできていないことです。
例えば、計画を立てることや、計画通りに実行すること、実行した結果を評価すること、評価結果に基づいて改善することなどです。
PDCAをうまく回すためには、まずこれらの当たり前のことをしっかり行なう必要があります。
当たり前のことをしっかり行うことで、PDCAのサイクルが回りだし、目標を達成しやすくなります。
PDCAは、誰でも簡単に行うことができるサイクルです。
しかし、簡単にできることだからこそ、当たり前のことをしっかり行うことが重要です。
2 大多数の人がはまっている大きな落とし穴
当たり前のことができていない、というのはなかなか衝撃的なことですよね。それでは、なぜ当たり前のことができていないのかを考えてみましょう。
結論から言うと、「目標(P)ができていない」ということになります。
ほとんどの人が、「P(計画)D(実行)はできている」と思い込んでいますが、
➀そもそも「実行してみて、計画通りにいかないところがあったときに、その理由を考える」という行為をしていない
➁つまり、「計画に則って実行する」という流れそのものができていない
➂すなわち、「実行の道筋を示すような計画になっていない」
というような具合で、「目標(P)ができていない」ということに気づくのです。
3 「目標」と「計画」を混同している
つまり、皆さんに考えていただきたいのは「『計画』の定義を間違えていませんか?」ということです。
多くの人は、目標と計画を混同しています。
目標とは、達成したい結果です。
計画とは、目標を達成するための道筋です。
目標を立てることは重要ですが、それだけでは不十分です。
目標を達成するための道筋を示す計画を立てることが重要です。
例えば、会社で掲げた年間目標予算を月別、週別、日別に細かく分解しても、それは目標にすぎません。
目標を達成するための具体的な方法や、必要なリソース、スケジュールが示されていないからです。
PDCAをうまく回すためには、まず目標を明確にし、目標を達成するための具体的な方法や、必要なリソース、スケジュールを示す計画を立てることが重要です。
4 綿密な計画を立てることが先決
PDCAをうまく回すためには、まず目標を明確にし、目標を達成するための具体的な方法や、必要なリソース、スケジュールを示す計画を立てることが重要です。
計画がしっかりしていれば、実行に移すことができ、目標を達成しやすくなります。
エベレスト登山にたとえてみると、
ゴールであるエベレストの山頂が「目標」であり、
どのようにスタート地点から山頂を目指して登っていくのかが「計画」です。
エベレストのような、死と隣り合わせの困難な山の頂に到達しようと考えれば、当然、綿密な計画を立てるのではないでしょうか?
このように目標を達成するために綿密に作る道筋を示すものが計画なのです。
5 まとめ
以上、「PDCAが回らない6つの理由」の 『そもそも計画ができていない』についての解説でした!
それでは今回の内容を振り返ります。
[まとめ]
- PDCAは、当たり前のことをしっかり行なう必要があるが、それができていない人が多い
- P、Dはできていて、C、Aができていないと思われがちだが、そもそもPができていない
- 計画は綿密なものでなければ意味がない
次回は、『「業績予測」=「目標」と考えているから』についてお伝えしていきます。
2012年の「これだけ!PDCA」(すばる舎リンケージ)を皮切りに、2014年「PDCAが面白いほどできる本」(KADOKAWA)、2016年「PDCAの教科書」(マイナビ)、2017年「マンガでやさしくわかるPDCA」(日本能率協会マネジメントセンター)、2018年はPDCAをテーマとした5冊目の本として「最強のPDCA」(ナツメ社)を出版。
「PDCAを回せる組織はすべからく成長できる」という持論のもとに作り上げた『PDCA浸透プログラム』は、「PDCAを回せない」個々の企業がそれぞれ抱えている問題の本質に正確に切り込んでいくプロセスを特長としており、企業規模、業種業態を問わず、様々な企業に採用されている。