こんにちは、D課長です!
前回のコラム 「これだけ!PDCA」のポイントを解説① ~PDCAが回らない理由~ では、PDCAが回らない理由と成長させるためのリーダー目標の組み立て方を解説しました。
今回は、PDCAのP(計画)のポイントについて解説します!
この記事は、次のような人におすすめです!
・PDCAのPのポイントを知りたい
・計画時に気を付けておくべきことを知りたい
・PDCAサイクルを回していくための計画の作り方
目次
計画はやらされるものと思い込んでいませんか?
前回コラムで、そもそも計画(P)が作れていないという課題がありました。
上から下りてきた目標数字をそのまま掲げるだけで具体策もない状態では、到底PDCAのサイクルが回るはずがありません。
言い換えると、計画(P)で躓いてしまう大きな要因として、リーダー自身が「計画は作らされるもの」「会社にやらされている」と”思い込んで”いることが挙げられます。
そうなってしまうと、リーダー自身はどこか他人事として捉えているため、その後の実行(D)、評価(C)、改善(A)を前向きに進めることができません。
つまり、PDCAが回らない問題の本質は、そもそも計画をリーダー自身の手で作り込めていないことに尽きるのです。
PDCAサイクルを回していくための計画の作り方
書籍では次のステップで計画の作り方を紹介しています。
どのようなステップを踏むべきか見ていきましょう。
ステップ➀ | 現状の振り返りがスタート地点 |
ステップ➁ | 正しい事実を把握する |
ステップ➂ | 事実を認識するプロセスを欠かさない |
ステップ➃ | 計画には「勝てるイメージ」が不可欠 |
ステップ⑤ | 実行に値する計画か検証する |
- ステップ①:現状の振り返りがスタート地点
どのような会社でも日々の業務は既に存在しており、しかもほとんどの会社がギリギリの人数で回していることも少なくありません。
だからこそ、計画は現状の振り返りからスタートします。
まずは現状の業務を整理して、そのうえでどのようなことならできそうか、現実的なレベルでの計画を策定していきましょう。
- ステップ➁:正しい事実を把握する
現状を振り返って、問題点や状況をメンバーと共有することが計画策定の第一歩です。
その際に、「正しい事実を把握すること」が必要不可欠なポイントになります。
当たり前のことじゃないかと思われるかもしれませんが、人は問題を表面的に捉えてしまい、それに対処する傾向があるため、なかなか根本の原因/事実にたどり着くことが難しいものです。
- ステップ➂:事実を認識するプロセスを欠かさない
正しい事実を洗い出すことによって、「そもそも問題なのか」「どの程度の問題なのか」を考えるプロセスが加わります。
そして、どう認識するのかを意思決定することによって、より適切な対応策を展開することができます。
- ステップ➃:計画には「勝てるイメージ」が不可欠
ステップ➀~③で、解決すべき課題が明確になり、これが「目標」となります。
そして次に「計画」を立てていきますが、この計画によって、決めた目標を達成できるイメージ(=「勝てるイメージ」)が湧いてこなければなりません。
リーダー自身の手で、何度も繰り返し作り込み、「達成できそうな気がしきた」と思えるものが望ましいです。
- ステップ⑤:実行に値する計画か検証する
「勝てるイメージ」ができたところで、計画を実行レベルに落とし込んでいきます。
計画とは、「何を」「いつまでに」「誰が」「どうやって」が漏れなく表現されているものを指します。
この中でも最も重要なのが「何を」について極力細分化してくことです。
スタートの段階では目標に向かうプロセス(=中間目標)を「何を」の部分に入れて考えてみるとよいでしょう。
計画は細部まで具体的になっていればいるほど、目標達成の確率が高くなります。
実際に立てた計画がそのまま実行するに値するレベルになっているか確認するようにしましょう。
まとめ
以上、Plan (計画)のポイントについて解説しました。
それでは今回の内容を振り返ります。
[まとめ]
- PDCAが回らない問題の本質は、計画をリーダー自身の手で作り込めていないこと
- 計画の作り方➀現状の振り返りがスタート地点
- 計画の作り方➁正しい事実を把握する
- 計画の作り方③事実を認識するプロセスを欠かさない
- 計画の作り方➃計画には「勝てるイメージ」が不可欠
- 計画の作り方⓹実行に値する計画か検証する
PDCAを回すためには、Plan(計画)の作り込み次第と言っても過言ではありません。
正しく理解して、ぜひ自分の計画を立てる際に役立ててください!
次回は、Dのポイントについてお伝えしていきます。
2012年の「これだけ!PDCA」(すばる舎リンケージ)を皮切りに、2014年「PDCAが面白いほどできる本」(KADOKAWA)、2016年「PDCAの教科書」(マイナビ)、2017年「マンガでやさしくわかるPDCA」(日本能率協会マネジメントセンター)、2018年はPDCAをテーマとした5冊目の本として「最強のPDCA」(ナツメ社)を出版。
「PDCAを回せる組織はすべからく成長できる」という持論のもとに作り上げた『PDCA浸透プログラム』は、「PDCAを回せない」個々の企業がそれぞれ抱えている問題の本質に正確に切り込んでいくプロセスを特長としており、企業規模、業種業態を問わず、様々な企業に採用されている。